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2019.12.11

フルマラソン後の身体のケア

適切なケアで身体のリカバリー(回復)を

この時期、各地で様々な大会が開催されています。なかでも「東京マラソン」「大阪マラソン」といった市民参加型マラソン大会は規模も大きく、過去に出場されたことがある方や、今シーズン初めて出場予定という方も多いかと思います。
しっかりと練習を積んでレースに臨み、見事に完走!自己ベスト更新!…でも、マラソン大会はそれで終わりではないんです。

死力を尽くして走った後は、身体が大きなダメージを受けています。
レース後のケアを適切に行わないと、回復が遅れたり、怪我をしやすくなったり、風邪を引きやすくなることもあります。
というわけで今回は、レース後に身体のケアについて、フルマラソン(42.195km)後を例に挙げ、適切なリカバリーのために心掛けておくとよい、いくつかのポイントをご紹介いたします!

レース後の1か月は「回復期間」と心得る

フルマラソン後の身体のダメージが回復し、元通りの練習ができるようになるまでには「1か月」を要すると言われています。
もちろん個人差はありますが、特に初心者の方や、中級者以上でも怪我をしやすいという自覚のある方は、フルマラソン後の1か月は「回復期間」であることを意識して、決して無理せず、身体のケアを優先しましょう。

フルマラソン後に残る身体のダメージ

42.195kmを走破した身体は様々な箇所がダメージを受けていますが、特に損傷しているのが「筋肉」です。

筋肉のダメージとは?

筋肉というのは「筋束」と呼ばれる「筋繊維の束」が集まってできています。筋繊維は普段のランニングや筋力トレーニングなどでも損傷しますが、その程度が小さいため、身体の修復力によって短期間で(次のトレーニングまでに)リカバリーすることができます。
しかし、フルマラソンを走ると多くの筋繊維が広範囲に渡って深く損傷してしまいます。筋繊維が十分に修復していない状態で練習を再開したり、次のレースを走ったりすると、本来のパフォーマンスを発揮できないだけでなく、今度は怪我をしてしまうかもしれません。
筋肉の炎症や筋繊維の回復には、フルマラソン後14日間が必要だと言われています。その間は「完全休養が基本」と考え、身体のケアを優先して、負担の大きいトレーニングやランニングは行なわないようにしましょう。

フルマラソンで傷付いた筋肉に適切なケアを

フルマラソン直後~1週間

適切なリカバリーのために、フルマラソン直後から1週間の過ごし方はとても重要です。

  1. 炎症を鎮める(アイシング)
  2. 回復力を高める(必要な栄養摂取、良質な睡眠、身体を温める、血流促進)
  3. 筋繊維に更なるダメージを加えない(完全休養)
  4. ストレッチや軽いジョギング等の開始目安は1週間後
  5. 表面的な回復で「治った」と過信しない(筋肉は筋繊維の束、深部まで回復していないことも)

フルマラソン直後、筋肉は筋繊維の損傷によって炎症を起こしており、熱を持っています。まずはその炎症を鎮めなければなりませんので、「アイシング」を行います。冷却スプレーや氷のうなどを使ったり、シャワーで冷水をかけるなども有効です。

次に、身体が筋繊維をできるだけ早く修復する(回復力を高める)ための後押しをします。
こういうと具体的に何をすればいいのかわからないかもしれませんが、「風邪を引いたときにすること」というとイメージしやすいのではないでしょうか。
身体の回復力を高めるということは、身体の免疫力を高めるということです。具体的には、必要な栄養の摂取、良質な睡眠、そして身体を温める(冷やさない)ことなどが挙げられます。

レース直後は体内のエネルギーが枯渇している状態なので、まずは糖質と水分を補給。消化吸収のよいゼリー状の栄養機能食品、プロテイン、バナナやオレンジジュースなどを摂取して、ダメージを受けた身体に素早く栄養を補給しましょう。その後の食事も、筋肉の基となる良質なたんぱく質、糖質、ビタミン・ミネラルを意識して、バランス良く摂取しましょう。

温かいお風呂にゆっくりと浸かることで、血流を促進し、身体を温めるとともに筋肉の緊張をほぐしてリラックスさせることも有効です。

また、フルマラソンを走った後は、疲労と身体の修復のために免疫力が低下し、風邪を引きやすくなるので注意が必要です。レース後の1週間、特に最初の3日間は免疫力を高める意識を持ち、風邪の予防にも気を配りましょう。

*関連記事(サイト内リンク)
 身体の免疫機能を保つために(2020/4/8 追記)

フルマラソン後、1週間経過

さて、1週間が経過し、筋肉痛も無くなってくる頃になると、そろそろ普段通りのランニングを再開したくなる方も少なくないと思います。熱心なランナーの方ほど、次の大会に向けて1日も早く練習を再開したいという気持ちもあると思いますがここでの焦りは禁物です。

最初にお話しした通り、筋肉は「筋繊維の束」でできています。表面的には炎症が鎮まったと感じたり、筋肉痛が無くなって筋繊維が回復したと感じられても、まだ深部にダメージが残っているということは多々あります。筋繊維自体には傷みを感じる神経が無いため、回復できたかどうかの自覚は難しく、注意が必要です。
先にもお話した通り、筋肉の炎症や筋繊維の修復には14日間が必要だと言われています。「アクティブレスト」という考え方も広く知られていますが、それを行う場合でも1週間後に身体の様子を見ながら、ウォーキングやごく軽いジョギングをする程度に留めておくのが無難だと考えられます。
一方、血流促進を目的とした軽いマッサージやストレッチなどは、筋繊維の回復を早めたり、伸縮性や柔軟性をリセットするために有効と言われています。
ただし、筋繊維が損傷した状態での強いマッサージは、逆効果になる場合もあります。マラソン直後に必要なのは筋繊維の修復と考え、身体を労わりましょう。

フルマラソン後、2週間経過

2週間が経過した頃から、徐々に練習を再開できるようになってきます。
しかし、ここでもいきなり元通りの距離やスピードで走るのではなく、最初は短い距離をゆっくりと。そして運動中の心拍数や運動後の疲労度合い、痛みの有無などをチェックしながら、焦らず、日数を掛けて、少しずつ元通りの距離やスピードに戻していくようにしましょう。まだ回復が万全ではないことを意識して、ランニングシューズやソックスにも気を配りましょう。クッション性の高いシューズや、アーチサポート機能のあるソックスを履くことで、回復期の脚を守ることができます。

休養はトレーニングの一環と考える

今回は「マラソン後の身体のケア」、特に「筋肉のリカバリー」について簡単にご紹介させて頂きました。
フルマラソンを走った後は、筋肉以外にも内・外を問わず、身体は大きなダメージを受けています。「痛み」としてダメージを自覚できるものもあれば、そうでないものもあります。「自分が感じている以上に身体は大きなダメージを受けている」と考え、「大丈夫そうだけど、念のためにもう少し休んでおこう」という意識を持つことが大切です。ダメージを受けた身体をきちんとケアすることで早期に回復でき、怪我のリスクを回避できたり、次の練習を早期に再開することも可能になるでしょう。

身体のケア、リカバリーの重要性は、日頃のトレーニングにおいても同じです。
一回当たりのダメージはマラソンよりもずっと小さいですが、たとえ小さくとも、そのダメージから身体が回復する前に次のトレーニングで負荷をかけてしまうと、回復が追い付かず、徐々にダメージが蓄積していきます。そして、ダメージが蓄積した状態では練習の質は良くならず、怪我のリスクが高まってしまいます。「休養はトレーニングの一環」と考え、適切な身体のケアを行なって、いつまでもランニングを楽しみたいですね!

 

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*関連記事(サイト内リンク)
 「クロステーピング機能」とは?

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