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2019.10.15

1時間59分40秒

男子マラソンで史上初となる2時間切りが達成されました。

見事に快挙を達成したのは、ケニアのエリウド・キプチョゲ(34)選手。
10月12日、オーストリア首都ウィーンの公園で「1:59チャレンジ」と題した挑戦に挑み、1時間59分40秒を記録しました。

今回のレースは非公式のため世界記録とはならないものの、

キプチョゲ選手は2016年リオオリンピック男子マラソンの金メダリスト。
2018年9月のベルリンマラソンで2時間1分39秒の世界記録を樹立しています。2017年5月にはイタリアのモンツァで非公認ながら2時間0分25秒をマークし、人類史上初の2時間切りへ期待が高まっていました。

今回開催されたイベントでは、2時間切りを達成するために様々な手段でキプチョゲ選手をサポートし、好条件を作り出しました。
(1)10月の平均気温が10度前後のウィーンで開催
(2)ほぼ平坦な周回コースを特設
(3)ペースメーカーは前に5人(風よけにもなる)、後ろに2人(計30人で入れ替わり)
(4)2分50秒/kmの安定したペースメイクができるよう、先導車が道をライトでマーキングしながら走行

作り出された条件下であるとは言え、そこにはキプチョゲ選手自身の理想的なパフォーマンスが大前提にあります。
そして「限界」と言われていた壁を越え、それが「可能である」と証明し、世界に大きな衝撃を与えました。

キプチョゲ選手は「人工的な条件に批判があることは承知している」とし、その上で「ウィーンでの主眼は走って歴史を作ること。人類で初めて月に行くようなもの。」と語っていました。

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