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2022.03.30

ランニングソックスの選び方(素材)

好みの″素材″を見つけると、ランニングはもっと楽しくなる!

ランニングソックスの″素材″、選んでいますか?

 ランニングソックスを選ぶ際の基準としては、デザインや色といった見た目のほか、機能性、つま先の形状、滑り止めの有無などで選ぶという方が多いのではないでしょうか?数あるランニングソックスの中から自分に合ったものを選ぶのは楽しい反面、種類が多すぎて迷ってしまうこともありますよね。「何を基準に選んでいいか分からない」という方や、「シューズやウエアと同じブランドの中で何となく選んでいる」という方もいらっしゃるかもしれません。

ソックスの重要性

 ランニングではどうしても「シューズ」に重きを置くことになりますが、素足に履いてシューズとの一体感を高める「ソックス」も、実はシューズと同じぐらい重要なアイテムのひとつです。ソックス選びに手を抜いてしまうと、せっかくのシューズの性能を活かしきれないばかりか、擦れやマメなどを作ってしまう原因になるかもしれません。逆に、相性の良いソックスを履くことで足とシューズの一体感が高まったり、足へのダメージを減らすことができたりと、良い結果に繋がることが多いでしょう。

素材選びの重要性

 そんなランニングソックス選びにおいて「素材」という要素は非常に重要です。ソックスは素足に着用することで擦れなどから足を保護したり、シューズには備わっていない機能性を発揮するという役割も担っています。「素足に触れるもの」というだけでも、素材選びの重要性が分かりますよね。さらに運動中は発汗など身体に様々な変化が起こり、また季節や天候によって外の環境も異なります。そういった様々な変化にも対応できる素材を選ぶことが重要になってきます。そこで今回は、ランニングソックスの素材の見分け方、そして代表的な素材とそれぞれの特徴ご紹介してみたいと思います。

1. 素材の見分け方

素材は商品のどこに表示されている?

 ランニングソックスの素材を選ぶ上で重要なのは、そのソックスがどのような素材(繊維)で作られているかをできるだけ正確に見分けることです。慣れてくると外観や手触りによって推測することもできますが、店頭ではパッケージに入っていてソックスに触れられないこともありますし、通販などではそもそも触れることができません。しかし、ソックスの製品には使用している素材(繊維組成)を表示することがルールで定められていますので、その表示内容を見ることで素材をおおよそ確認することが可能です。注意点として、Tシャツであれば裏面にネームが付いていますがソックスにはそれが無く、殆どがパッケージやシールに印字されています。購入前の確認や購入後はパッケージを捨ててしまう前に確認しましょう。

素材を見分けるコツ(組成表示のルール)

 ソックスの素材(組成と呼ぶこともあります)は、例えば「綿、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン」のように表示されています。実はこの表示方法にもルールがあり、「使用量の多いものから順に並べて表示する」と定められています。全体として何種類の素材が使われているかにも拠りますが、「1番目」または「1番目と2番目」に表示されている素材で大部分を構成されていることが多く、素材を確認する際の目安となります。例えば、組成表示が「綿、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン」の場合、綿とアクリルが主素材であると推定することができます。


パッケージ背面に素材(繊維組成)を表示している例。原産国や洗濯方法などと一緒に表示されていることも多い。

2. ランニングソックスに求められる機能性

ランニングソックスには様々な機能性が求められます。ここでは「素材」による機能性にどのようなものがあるのかを紹介していきましょう!

吸水性・吸湿性

汗などの水分や湿気の吸収する性能。吸水性・吸湿性が高ければ、足に余分な水分を残さず蒸れを抑えることができます。反面、たくさんの水分を含んで重くなったり、乾きが遅いと不快感や冷えに繋がる可能性があります。

速乾性

水分を拡散し、乾きを速める性能。速乾性が低いとソックスが長時間濡れた状態になるため、不快感や汗冷えに繋がる可能性があります。長時間のランニングやトレイルランニングなどでは速乾性の低い素材は避けた方がよいでしょう。

保温性

冷えを抑える性能。繊維に空気を含む綿やウールなどがこの機能に優れています。厳冬期のランニングやトレイルランニングなどでは保温性の高い素材がおすすめです。


ウール(羊毛)は保温性、吸放湿性、消臭性に優れた素材。強度を高めるために合成繊維と複合することも多いが、毛玉になりやすいというデメリットもある。

耐摩耗性

繰り返しの摩擦に対する強さ。使用条件にもよりますが、耐摩耗性が高い素材で作られたソックスは破れにくいと言えます。

防臭性・消臭性

気になるニオイを少なく抑える性能。ウールや紙糸など素材自体が消臭性を持つもののや、特殊な加工で抗菌防臭性を付加した繊維などもあります。

毛羽の有無

素材表面の毛羽立ちの有無。毛羽があると温かく柔らかい肌触りになります。半面、繰り返しの着用や洗濯によって毛羽が乱れたり、毛玉になる可能性があります。強度面では、基本的に毛羽の無い素材の方が摩耗に強くなります。ナイロンやポリエステルの中にも、毛羽のある素材に加工したものもあります。


摩耗強度に優れた特殊なナイロン糸を加工して、綿と混紡した複合素材。ナイロンでありながら表面に毛羽がある。

3. 主な素材と特徴

代表的な素材とそれぞれの特徴をまとめてみました。ご自身のランニングソックスの素材は、必要な機能を備えているでしょうか?

綿

植物由来の天然繊維。繊維が中空構造で吸水性に優れる反面、綿100%の場合は乾きが遅く、スポーツ用途には不向きとなる。

  • 吸水性/吸湿性 ◎
  • 速乾性 △
  • 保温性 ○
  • 耐摩耗性 △
  • 防臭性/消臭性 ○
  • 毛羽の有無 ○(毛羽あり)

綿アクリル混・綿ポリエステル混・綿ナイロン混

綿と合成繊維(ポリエステルやアクリルなど)との混紡糸。合成繊維に速乾性や抗菌防臭性などの特殊な機能を付加したものが多い。綿との混紡により合成繊維の弱点を補い、特長を活かすように設計されたハイブリッド素材。

  • 吸水性/吸湿性 ○
  • 速乾性 ○
  • 保温性 ○
  • 耐摩耗性 ○
  • 防臭性/消臭性 ○
  • 毛羽の有無 ○(毛羽あり)

「綿アクリル混」素材のソックスはこちら(↓)
クロステーピングソックス マルチカラー ミドル丈

「綿ナイロン混(コーデュラ)」素材のソックスはこちら(↓)
クロステーピングソックス コーデュラ(R) ミドル丈

ナイロン・ポリエステル

合成繊維。繊維は殆ど水を含まず速乾性が高い反面、シューズ内の蒸れには注意が必要。摩耗強度に優れたものが多い。綿のような風合いを作るために短繊維に加工して毛羽を出したタイプも存在する。

  • 吸水性/吸湿性 △
  • 速乾性 ◎
  • 保温性 △
  • 耐摩耗性 ◎
  • 防臭性/消臭性 △
  • 毛羽の有無 ×(○)

「ナイロン」素材のソックスはこちら(↓)
クロステーピングソックス 5本指 ミドル丈

ウール

動物由来の天然繊維。保温性・吸放湿性・消臭性に優れ、長時間のレースやトレイルランなど過酷な環境にも対応可能。合成繊維と複合で耐摩耗性を補強した素材も多い。

  • 吸水性/吸湿性 ◎
  • 速乾性 ○
  • 保温性 ◎
  • 耐摩耗性 △
  • 防臭性/消臭性 △
  • 毛羽の有無 ○

「ウール」素材のソックスはこちら(↓)
クロステーピングソックス ウール クルー丈

紙糸

エルゴスター独自の紙糸素材。高い吸放湿性で足の蒸れを抑え、シャリ感の強い肌触りで水を含んでもドライ感が持続。合成繊維との複合で耐摩耗性も非常に高い。

  • 吸水性/吸湿性 ◎
  • 速乾性 ○
  • 保温性 △
  • 耐摩耗性 ◎
  • 防臭性/消臭性 ○
  • 毛羽の有無 ×

「紙糸」素材のソックスはこちら(↓)
クロステーピングソックス 紙糸 5本指 ミドル丈

「自分にとっての最適」を見つけることが大切

 ランニングソックスの素材は様々ありますが、その機能性には一長一短があり、「この素材が一番」と決めることは難しいと言えます。ランニングは基本的に屋外で行うアウトドアスポーツ。日本では四季によって気温や湿度が大きく変動しますし、同じランニングでも舗装された道を走るロードランニングと山道を走るトレイルランニングとでは環境も異なります。さらに、ランナーの体質や感覚にも個人差がありますので、発汗量や保温力、肌触りの好みなどによっても「合う・合わない」といった感じ方が変わってくるかと思います。素材ごとの特徴を知り、目的や好みに合った素材を選ぶことが大切と言えるでしょう。皆さまも是非お気に入りの素材を見つけて、楽しく快適なランニングをお楽しみください!

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